前橋地方裁判所 昭和55年(わ)601号 判決
判決主文
被告人株式会社大黒屋商店を罰金一、六〇〇万円に、被告人柳井康昌を懲役一年に処する。
被告人柳井康昌に対し、この裁判確定の日から三年間右刑の執行を猶予する。
訴訟費用は被告人両名の連帯負担とする。
罪となるべき事実の要旨
被告会社株式会社大黒屋商店は、高崎市矢中町一、一三一番地に本店を置き、飼料の販売等を営業目的とするもの、被告人柳井康昌は、同社の代表取締役として同社の業務全般を総括しているものであるが、被告人柳井において、同社の経理事務を担当していた水口かねと共謀のうえ、同社の業務に関し、法人税を免れようと企て、売上の一部を除外し、簿外預金を蓄積したり、簿外車輛を取得するなどの方法により所得を秘匿したうえ
第一 昭和五一年一〇月一日から昭和五二年九月三〇日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が二六、四六五、三一七円であったにもかかわらず、同年一一月三〇日、高崎市高松町三三番地所在の高崎税務署において、同税務署長に対し、所得金額が九九一、七九四円でこれに対する法人税額は二六九、九〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により同社の右事業年度における正規の法人税額九、七三八、五〇〇円と右申告税額との差額九、四六八、六〇〇円を免れ、
第二 昭和五二年一〇月一日から昭和五三年九月三〇日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が二四、七〇一、〇四八円であったにもかかわらず、同年一一月二九日、前記高崎税務署において、同税務署長に対し、欠損金額が二、二五一、六五五円で還付所得税額は三、五九三円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、同社の右事業年度における正規の法人税額九、〇三六、八〇〇円と右申告税額との差額九、〇四〇、三〇〇円を免れ、
第三 昭和五三年一〇月一日から昭和五四年九月三〇日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が二二、四九五、九九四円であったにもかかわらず、同年一一月三〇日、前記高崎税務署において、同税務署長に対し、欠損金額が一、三六五、九五七円で還付所得税額は一、六五五円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により同社の右事業年度の正規の法人税額八、一五六、三〇〇円と右申告税額との差額八、一五七、九〇〇円を免れ
たものである。
適用した罰条
判示行為 法人税法一五九条(被告会社につき、更に同法一六四条一項)
刑種の選択 懲役刑
併合罪加重 刑法四五条前段、四七条本文、一〇条
訴訟費用負担 刑事訴訟法一八一条一項本文、一八二条
(裁判官 土田敏男)